6月終了のNOTTV。ネット業界なら日本の歴史上最大の累損1,166億円でドコモに吸収合併・解散へ

今年2016年の6月30日でついに放送が終了するNOTTV(ノッティーヴィー)。運営している株式会社mmbiは7月1日にはNTTドコモを存続会社とする吸収合併方式で解散する。

先日6月10日に決算公告が発表され、最後になるかと思いますので、涙を拭いながらその内容を見てみることにしました。

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mmbiの業績

NOTTV

終了報道もあり、売上は昨年の156億円から83億円と約半減しています。

にしても利益剰余金マイナス1,166億円って・・・mmbiは通信と放送の融合的な要素もあったのでネット業界と言ってしまっていいのかはわかりませんが、この20年ちょっと続く日本のインターネット業界に含めるとするならばダントツで日本の歴史上最大だろう。

ドコモが通信と放送を融合した新しいサービスと大々的に打ち出しているので、少なくとも片足はネット業界(通信)です。

NOTTVの衰退した経緯

そもそもNOTTVを運営するmmbiは10年前の2006年のライブドア事件のあった年に設立され、当時騒がれていた「通信と放送の融合」というキーワードがメディア業界を席巻する中で、ドコモ、フジテレビ、スカパーJSAT、伊藤忠商事、ニッポン放送の5社が出資し設立されます。

実は最初はホリエモンが買収を試みたフジテレビが40%の株を保有していましたが、2009年にはドコモの子会社となっています。フジテレビは減損の大半はドコモに押し付けることができたので、うまくババを引かせたかもしれません。(2015年3月期のドコモの決算では302億円を減損で計上している)

元々mmbiの事業計画では1,000万台が損益分岐点で5,000万台を目指すという強気の裏には携帯電話ショップ店頭での同時契約に相当な自信があったのでしょう。しかしサービス開始の2012年4月から3年で175万台で、当然若者にはiPhoneが主流の中で普及は伸び悩んだ。

そもそも放送事業におけるTV局の強みは元々、普及するTVに”低コスト”で映像を送信することができる”圧倒的なリーチ力”といったところでしたが、”低コスト”という点では設立した2006年当時と比較してサーバのコストは劇的に下がっており、もはや放送事業の強みはそこまで大きくない。

リーチ力についてNOTTVの電波を受信する端末をまずは行き渡せることが重要だが、2006年当時普及していたガラケーと比較し、スマートフォンになった現在では当然iPhoneに受信機を搭載することはできないため難しかった。仮に端末が行き渡ったところでオリジナル番組が面白くなければ、視聴者は無料で見れるYoutubeで満足だろう。

通信による動画配信は

そんな中、絶妙のタイミングで今年始まったサイバーエージェントがTV朝日と組んでスタートしたAbemaTV。サーバ費用が安くなったタイミングで、スマホが普及した現在においてこの事業モデルなら可能性はあるだろう。問題は面白い番組を作り上げ、Youtubeなどに流れる視聴者をAbemaTVにも呼び寄せることができるかどうか。

もちろん有料モデルであればNetFlixや日本テレビ運営のHuluなどは赤字だが、成長率から黒字化の可能性は十分ある。当然DMMは特定ジャンルに特化して動画サービスはとっくに黒字だし、ドコモのdTVも3月には500万契約を突破し、既に黒字化していると見られる。皮肉なことにドコモのサービスが動画配信は通信で問題ないことを証明したと言えるだろう。NOTTVのキャッチコピー通り、TVと呼ぶには面白すぎた。

通信と放送の融合・・・このキーワードもこれでオワコンかな。通信で良し。