海賊版漫画サイト問題で改めて考えたい電子マンガストアの広告出稿問題

シェアする

大きく社会問題となって取り上げられている海賊版漫画サイト問題。

各メディアやブロガーなどが、その運営会社や広告代理店、広告出稿主についてリスクを追いながらも追求を続けている。

4月18日に放送された「クローズアップ現代+」(NHK)では海賊版漫画サイト問題を特集。漫画村がサーバを設置していたウクライナのサーバ会社のオーナーはなんと4年半前に殺害されていた。またサーバはウクライナだったが、プロバイダはスウェーデンである等、国をまたぐことで追跡しづらくなっていたようだ。CDNのCloudflareはサーバの負荷を軽減するためで追跡を避けるわけではないと思うが、IPの所在はアメリカにある。

現在、ねとらぼを始め各メディアがこの問題に果敢に突っ込んでいっているが、この問題の闇は深そうだ。

漫画村

画像は現在閉鎖されている「漫画村」。発売前・最新話といったコーナーから写真集や成人コミックまで幅広い作品が無料で閲覧できていたことがわかる。

今はそのサーバ会社は別の会社に買収されており、まだ大半は漫画村がサーバを利用しているという。アジアの企業が借りているというが、NHKの取材に対してそれ以上詳しくは答えなかった。

番組に出ていた漫画家の赤松健氏は、ジャンル分けの細かさ等から、おそらく日本人グループが関与しているだろうと見解を述べ、さらに電子マンガストアの売上成長が鈍化している原因にもなっているとして、正規の電子書籍の売上に影響を与えているとの見解を述べていた。

正規に購入してもらえるはずの漫画が違法サイトで無料で読めるとなれば、確かに売上に影響を与えているかもしれない。ただ個人的には今後さらなる電子マンガストアに影響を及ぼしてくる問題があると考えている。

それは電子マンガストアの広告出稿問題だ。

スポンサーリンク

電子マンガストアの広告出稿問題

スマートフォンでWEBサイトなどを閲覧していると多くの人は目にしたことがあるだろう電子マンガストアの広告。その多くはお世辞にも品が良いとは言えない広告ばかりだ。

ユーザの興味・関心を惹きつけるためには、そういった際どい作品訴求のバナーを利用したほうが広告効果が良いのはわかるが、興味の無い多くの人を不快にさせているのも事実だろう。

有名な電子マンガストアでもLINEマンガや集英社・講談社など大手出版社のアプリはこういった類の広告出稿を行っていないようだが、自身でプラットフォームなどの集客力を持たない企業はこういった広告手法に頼って売上を伸ばしていると考えられる。

それがどう海賊版問題と関係するのか?

おそらく今後の流れとしては、漫画村などの違法な海賊版サイトはもちろん、違法なアダルト動画サイトなど際どいWEBサイトへの広告出稿を多くの企業は自粛せざるを得なくなるだろう。

実際に複数の電子マンガストアが競合で違法であるはずの海賊版マンガ・アニメ、動画サイトに広告出稿していたようだ。代理店経由とは言え、出稿コストのかなりの比率を占めていたはずのこれらの違法サイトに広告が出ていたことは気づいていたのではないだろうか。

こういった類のサイトのPVが全体に占める割合は大きなもので、電子マンガストアのユーザ層とも相性が良かっただろう。これまで平然とこういったサイトへ広告出稿をしてきた一部の電子マンガストアは売上に大きく影響を与えるかもしれない。

それでも広告出稿を続ける企業はいるだろうが、一時期のDeNAが運営していたキュレーションメディア・WELQ問題のように一度、社会からの目が厳しくなれば問題追求の声は上がり続けるだろう。

結果として、違法なサイトに広告出稿をしていた企業の売上成長率は海賊版サイトが閉鎖された後、広告出稿量の減少でさらに下がると思うのだが、これで電子書籍市場の健全な競争が促進されることを期待したい。

スポンサーリンク