iPhoneでおサイフケータイ(Felica)が使えるようになるのはいつか調べてみた。財布のカード枚数を減らしたい!

ガラケー時代にドコモがおサイフケータイを打ち出し商標ライセンスも提供し、KDDIやソフトバンクモバイルなども採用したことから、日本では急激におサイフケータイというFelicaという技術を採用した決済やポイントカード等の仕組みが普及しました。

しかしスマートフォンになってからは日本に普及したFelica方式の技術はガラパゴス化してしまい、現在Androidの国際端末やせっかくiPhone6から搭載されているNFCは日本の多くで利用できません。

国内向けのAndroidスマホやガラケーのFelica搭載端末で利用できるものの、日本ではスマホの半数のシェアを占めるiPhoneでFelica機能が通常は使えません。使えるようになれば、サクラバのカードのパンパン具合も少しは解消されると思う。

そこで本題に入る前に、先月官報で公開されたフェリカのチップやソリューションを提供しているフェリカネットワークス株式会社の業績やFelica対応カードの発行枚数・おサイフケータイの会員数の状況を見てみます。

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フェリカネットワークス株式会社の状況

Felicaカードやおサイフケータイの普及

2001年にカードの発行が開始されてから現在までの電子マネー主要6社(nanaco、Suica、WAON、楽天Edy、iD、QUICPay)の累計発行数は約2.9億件、そのうちの約2割の約4,815万会員がモバイルでの利用となっている。

おサイフケータイ会員数は昨年9月末から約146万会員の増加となっており、堅調に推移している。 また、電子マネー主要6社の利用可能箇所は全国で延べ約233万箇所あり、生活の色々なシーンでの更なる利用拡大が期待される。

※2016年3月末現在 電子マネー主要6社からの数値を事務局にて集計

引用:フェリカネットワークスHP

おサイフケータイのモバイル会員が述べ約4,815万会員いることになっているが、しかしここからはアクティブな会員がどのくらいいるのか見えてこない。当然ガラケー時代に登録したものの、スマートフォンになってから利用していないユーザが多くいるはずだからだ。

年間146万会員増加しており一定数の利用ユーザはもちろん把握できるがこれも述べ会員数なのでユニークでいくと年間のユニーク増加数はさらに少なくなる。

またFelicaの利用可能箇所は233万箇所というから、このリーダ・ライターをNFCという世界標準にあわせることは困難だろう。JR東日本などはNFCの通信速度の遅さを理由に採用は無いと既に見解を示しているし、やはりiPhoneにFelicaを搭載させることがコンビニや交通などに対応させる一番の近道。

今回はその方向で調べてみます。

フェリカネットワークス株式会社の業績

フェリカネットワークス株式会社の資本構成は
ソニー株式会社 約57%
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 約38%
東日本旅客鉄道株式会社 約5%
となっている。

元々Felicaを開発したソニーとおサイフケータイを推進したNTTドコモ、Suicaに採用したJR東日本が株式を保有している。

第13期決算(2015年4月1日~2016年3月31日まで)

felica1

売上41億円に営業利益が約10億円。過去数年の売上・利益を見てみると

(単位:億円)

felica2

4年連続で売上・利益は減少傾向。カード型の累計発行枚数が2.9万枚だが、この1年半の間の発行枚数は約0.6万枚(2014年11月の発表)のようなのでSuicaが登場した2001年から15年経過していることを考えるとカード型はむしろ発行枚数は伸びている傾向がある。

一方、初の搭載端末発売から12年が経過するおサイフケータイの会員は累計で4,815万会員がいる中、半年で146万人となっており、この分の売上減少が大きいことが想定される。

これだけFelicaのリーダ/ライター(読取機)がコンビニや鉄道、自動販売機、お店のポイントカードやクーポンなどありとあらゆるところに普及しているのにモバイル端末の半数のシェアを占めるiPhoneと連携できないのは非常にもったいない。

実はiPhoneでも既に一部は利用できるおサイフケータイ機能

ちなみにiPhoneでもおサイフケータイ機能を利用することは下記ドコモが発売しているジャケットを購入すれば一部は利用可能なんです。

対応機種はiPhone 6s、 iPhone 6s Plus、 iPhone 6、 iPhone 6 Plus、 iPhone 5s、iPhone 5c、iPad Air 2、iPad Air、iPad mini 3、iPad mini 2。

しかし厳しいのは2016年7月16日現在で提供中のサービスは以下のみ。

dポイントカード(2016年6月10日(金曜)~対応開始)
楽天Edy(2015年9月1日(火曜)~対応開始)
iD(2015年1月28日(水曜)~対応開始)
QUICPay(2014年12月19日(金曜)~対応開始)
ANA スキップサービス
ヨドバシカメラ ゴールドポイントカード

引用:ドコモオンラインショップ

Suicaなどが対応すればこのジャケットも買いかなと思いますが、現状はまだ対応範囲が少ないですね。ドコモポイントとかiDやEdyをよく使うiPhoneユーザなどは便利かも。

またPCにはSONYが販売しているパソリをPCに繋げば、手元のSuicaやEdyカードなどのデータを読み込んで残額をチェックしたり、チャージしたりが可能です。また一部の電子申告などのサービスにも使えたりします。

で、iPhoneでおサイフケータイはいつ頃使えるの?

元々Felicaは国際標準となるべくソニーが推進していたものの、欧米企業の抵抗にあって国際標準はNFCのType A・Bという方式が採用されるという日本にとってはその後のおサイフケータイのガラパゴスの要因となった苦い過去があります。

その後、FelicaはType Fとして3つ目の国際規格としては認められたため香港、シンガポール、タイなどのアジア諸国の鉄道などでは使われています。

しかし欧米ではTypeA・Bが普及しています。その結果、iPhoneを含めてNFC搭載端末はType A・Bのみ搭載されているので国内のAndroidスマートフォンは3つのTypeを搭載しているものの、これもガラパゴス仕様です。

Felicaは通信速度が速いため、日本のように混雑した電車の改札とかに非常に適しているのですが、Felica方式が決済方式として普及した日本でNFCとの融合はどうなるのでしょうか。

フェリカネットワークスのHPを見たところ、以下の方向で対応を進めているようです。

フェリカネットワークスのNFC対応推進内容

NFC対応チップの開発

弊社は、NFCに対応したチップを半導体メーカーと協力し、開発しています。NFCにはFeliCa技術方式が包含されています。同チップは、FeliCaおよび他の非接触ICカード通信方式(TypeA/B)にも対応するものです。

NFC対応サービスプラットフォームの提供

スマートフォンが急速に拡大している中、現在提供中のモバイルFeliCa対応サービスに加え、TypeA/Bサービスにも対応したNFC対応サービスプラットフォームの提供を順次検討して参ります。

グローバル展開をサポート

NFCが普及することにより、おサイフケータイで実現されているような便利なサービスが世界中で提供されます。弊社は上記の2つの取り組みにより、グローバル展開を行う企業へのサポート、ソリューションの提供も視野に入れて活動して参ります。

引用:フェリカネットワークスHP

FelicaとTypeA・B両方に対応したチップをiPhoneが採用してくれれば、非常に便利になりそうです。今の日本のAndroid端末のように2つのチップ採用となるとコスト高になるので、やはりこの共通チップの開発がポイントとなると思います。

そして6月に1本のアンテナでFelica(TypeF)とTypeA/Bに対応できる技術の開発に目処を付けて2017年度以降の商品化を見込むという報道がありました。

ソニーは読み取り端末にカードをかざして決済ができる非接触ICチップ技術「フェリカ」に、暗証番号の入力が不要で、海外で普及しつつある非接触型のクレジット決済機能を追加する。

Appleもチップのコストが変わらなければApple Payを日本でも普及させたいはずだし、iPhoneに搭載される可能性も高くなるでしょう。

また一昨日14日のNFCフォーラム ジャパン・ミーティングでJR東日本IT・Suica事業本部担当部長の山田肇氏がFelicaとTypeA/Bの連携で仕様面で合意形成に近づいたことを発表しています。

ちなみにNFCですが、決済機能だけでなく、端末同士のデータ交換やペアリング、電子錠としての認証など様々な活用方法がありますので、端末の情報を手軽に伝送できたり、 家の鍵の代わりになったり、社員証の代わりになったり・・・非常に便利ですよね。

これらの情報を総合的に見ると早ければ17年4月以降に発売されるモデルから、国際TypeA・B・Fのチップが搭載されるかもしれない。iPhoneの次の次のモデル(2017年発売)が最短でしょうね。チップの目処はできたようなので仕様の合意形成があとどのくらいかかるかによってもう1年伸びるかもしれません。

それにしてもポイントカードとかクレジットカードとかキャッシュカードとか全てスマホに集約できたらフィンテック関連とかさらに盛り上がるだろうな。